『Guardian』は4日、「サンクトペテルブルクの新スタジアム建設において、北朝鮮人労働者に対する苛酷なノルマが明らかになった」と報じた。

先日オープンしたクレストフスキー・スタジアム。日本人建築家の黒川紀章氏(故人)によって設計され、2018年に行われるロシア・ワールドカップに向けて建築された。

ネーミングライツによってロシアの大企業ガスプロムの名が冠されているほか、本拠地として使うクラブの名前をとって「ゼニト・アレーナ」とも呼ばれる。

しかし現在、このスタジアムの建築で「外国人労働者に対する人権侵害」があったのではないかと訴えられているそうだ。

匿名で事情を明かした下請け業者は、「この建設に携わった190名の労働者が昨年8〜11月に一切休暇を取ることができず、さらに長時間の勤務を余儀なくされ、47歳の男性が現場で死亡した」と証言したという。

この現場も含め、ロシア全土には北朝鮮国営企業による労働者派遣が行われており、彼らの多くが戦争捕虜のような条件での勤務を余儀なくされているとのこと。

その下請け業者の証言によれば、現場の北朝鮮人労働者は少なくとも週7回、1日11時間の勤務を行っており、収入は週10~15ドル(およそ1100〜1650円)だったという。

それらの金額は他の国の労働者と比べても低く、生活もトレーラーを6〜8人でシェアするという苛酷な環境だったそうだ。

クレストフスキー・スタジアムは2006年に計画されたものの、延期に延期を重ね、予算は6倍以上に膨れ上がった。更にスタジアムの可動式ピッチは衝撃吸収基準を満たしておらず、それを昨年7月から突貫工事で改修することに。

その際には4000人もの労働者が集められ、その多くが3つの会社によって派遣された北朝鮮人だったとのことだ。