チバス・グアダラハラ

クラブ・アメリカの最大のライバルであり、同じく2部に降格したことがないという歴史を持つクラブ・デポルティーボ・グアダラハラ、通称「チバス」。

ライバルよりも10年早い1906年に創設されたチームは、青、赤、白のカラーを持つ。当時のクラブ・ブルッヘ(ベルギー)の色を模倣したとか、フランス人が最初に所属していたからと言われている。

従って、最初は国際的なクラブだったのだ。ベルギーからの移民であったエドガル・エヴェレールという人物によって「クラブ・ウニオン」として創設され、様々な外国人とメキシコ人が共にプレーしたのである。

ところがそれから2年が経ち、外国人への排斥運動が起こったことをきっかけにクラブは「メキシコ人だけしか獲得しない」ということが決定されたのだ。

このルールは100年以上が経過した今でも守られており、世界でも珍しい「純血チーム」のひとつである。

クラブ・アメリカとは全く逆のようなエピソードであるが、彼らはプロチームとしても「金満」ではなかった。

80年代には深刻な財政難に見まわれ、2000年代にも借金に苦しむ状況が続く。2011年には2部降格の危機にも直面した。

2015年にマティアス・アルメイダ監督を招聘してからは成績が改善し、クラブ自ら所有するチバスTVも設立。今年はリーガMXとカップの二冠に輝くなど大きな成功を収めた。

ちなみにホルヘ・ベルガラ会長は過去にコスタリカの名門サプリサを所有し、アメリカでも「チバスUSA」(2014年に解散)というクラブを創設した大富豪。当時のサプリサは、チバスと同じくコスタリカ人による「純血チーム」だった。

【次ページ】そんなのあり?で有名