『Mirror』は3日、「アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、ネイマールのPSG移籍に苦言を呈した」と報じた。
金曜日にPSG加入が決まると言われるネイマール。既に本人の側が2億2200万ユーロ(およそ289.3億円)の移籍金を支払ったことが発表されている。
ほとんどの条件は揃ったことになり、世界最高記録の取引はほぼ成立したと言える状況にある。
その動きについてヴェンゲル監督は以下のように話し、もはや合理性は超過していると苦言を呈した。
アーセン・ヴェンゲル
「一度『国』がサッカークラブを所有してしまえば、全てが可能になってしまう。ファイナンシャル・フェアプレーを尊重することがとても難しくなる。
我々はまだ合理性の中で生きている。そして、アーセナルはひとりではない。99%のクラブがそうだと思う。
しかし、もちろんあのレベルでは競争することが出来ないのだ。
トレヴァー・フランシスが1979年にノッティンガム・フォレストへ移籍した際、初めて100万ポンドを超える選手になった。
それを考えれば、あれからどれほどの次元を超えてきたのかということが分かる。計算を超過し、合理性も超過している。
そういうわけで、私はいつもサッカー界は身分相応の生き方をするべきだと訴えてきたんだ。
多くの選手がNBA(バスケットボール)に相当する額を貰っている。彼らは社会の環境から逸脱している。
選手の価格は買い手に依存している。そして、それは市場の前後関係から導き出すことが出来ない。買い手の財政的な能力次第だ」
なお、国や自治体、あるいはそれに準ずる組織がクラブを所有するケースはアジアやアフリカで多く見られるケースであるが、そのほとんどは経営に苦しんでおり、PSGの形はまさに異例と言える。