ファハド・アル・ムワラッド(サウジアラビア)
今回のワールドカップ予選最終節で日本を破り、本大会出場を決めたサウジアラビア代表。
その際に監督を務めていたのはベルト・ファン・マルワイク氏であったが、彼は予選突破後辞任している。
後にエドガルド・バウサを招聘したが親善試合の結果が振るわず解任。11月からフアン・アントニオ・ピッツィ氏が指揮している。
今回のサウジアラビア代表はかなり「面白い」。
親善試合ではイタリア、ペルー、ドイツに3連敗中であるが、所々でいいところも見せており、悲観する必要はない。
彼らが現在準備試合で見せているのは「弱者の戦略」である。
もともと攻撃的なサッカーを得意とするサウジアラビアであるが、エースのムハンマド・アル・サハラウィがこのところ極端な不調に陥っていることもあってか、前線をスピード重視で組んでいる。
おそらく中心となるのが、ゲームでも圧倒的なスピードを持つとしてよく話題になるFWファハド・アル・ムワラッドだ。
あまり得点力がないので本来はウインガーなのだが、彼をワントップで使うのならば、サウジアラビアの目的ははっきりしている。
彼をスペースに走らせること。それしかない。
そこにタイシル・アル・ジャーサムやヤヒア・アル・シーフリ、サーラム・アル・ドサリら機動力あるアタッカーがどう絡んでくるか。
砂漠に吹く風のように鋭いカウンターがロシア戦で炸裂するか。注目だ。