ハイプレスと守備ブロック…バルセロナの「対処法」とは

高度になっていく現在の守備戦術の中は、大まかに2つに分類することができる。

1つは、FWが相手陣内から積極果敢に激しくプレスをかけ、後方選手も連動していく「ハイプレス」。

もう1つは、4バックをペナルティエリアの幅から動かさずに、サイドの守備をサイドMFにプレスバックさせて瞬間的な6バック化も伴う「守備ブロック」だ。

最近はこの2つを試合展開や時間帯別に併用しながら組み合わせるチームも多く、守備戦術のさらなる発展を顕著にしている。

そんな中、昨シーズン開幕直前にネイマールを引き抜かれたバルセロナは何をしているのか?

昨季はアタッカーの個の能力で上回るレアル・マドリーにCLのタイトルこそ奪われたものの、リーガとコパの2冠は達成している。

就任1年目で2冠を達成しながら「メッシ依存のサッカー」「現実的過ぎる」との批判もあるエルネスト・バルベルデ監督のバルセロナは、グアルディオラ時代のような華麗さは確かにない。

「バルセロナのサッカー」を唯一体現していたイニエスタが退団した今季は、そのアイデンティティの危機が叫ばれるのも無理はない。