近未来のサッカー、理想の“10番”は「ジダン」だ
パスサッカーがショートパスに限らないものとなれば、前線に配置する選手の質も変わってくる。
現在のサッカー界では最前線を張る1トップに長身の屈強なセンターフォワードが重宝されるが、むしろ縦パス1本で裏を取られる危険を感じさせ、相手の陣形を間延びさせるためのスピードスターが必要になるのではないか?逆にトップ下や攻撃的MFに長身選手を置きたい需要が生まれるのではないか?
「長身FW+その周りを衛生的に動き回るシャドー」という組み合わせから、「スピード系FW+屈強な攻撃的MF」へ。かなりサッカーは変化しそうだ。
この仮説が正しければ、長身ながらエレガントなプレースタイルを持っていたジヌディーヌ・ジダンやデニス・ベルカンプなどは、この近未来のサッカーでその才能がさらに輝きそうな気がする。
必要なのは、積極的なGKへのバックパス。そして、GK自身のフィード能力やゲームメイク力。いよいよサッカーに置ける最後のスペシャリスト=GKまでがオールラウンドな能力を要求される時代へ。
バックパスやGKのキック1つから楽しみたい。実際、テア・シュテーゲンやマンチェスター・シティのブラジル代表GKエデルソンの“ゲームメイク”は面白い!
筆者名:新垣 博之
創設当初からのJリーグファンで女子サッカーやJFLを取材するフットボールライター。宇佐美貴史やエジル、杉田亜未など絶滅危惧種となったファンタジスタを愛する。趣味の音楽は演奏も好きだが、CD500枚ほど所持するコレクターでもある。
Twitter: @hirobrownmiki