ゴールキーパーというポジションは特殊である。
出場メンバーの中で唯一ユニフォームの色が違い、ゴールマウスに立つことが許されるのはチームで1人だけ。
リーグ戦ではゴールキーパーを固定したがる監督がほとんどで、他のポジションと異なり序列が入れ替わることもほとんどない。
しかし、守護神の退場や負傷などのアクシデントに対応しなければならないのが第2ゴールキーパーという立場の宿命である。そんな難しい役割を担っているJリーガーを紹介する。
曽ヶ端準(鹿島アントラーズ)
鹿島一筋の大ベテラン。
十数年アントラーズのゴールマウスを一人で守り続けてきたが、Kリーグ3年連続ベストイレブンの実力者クォン・スンテの加入により、昨季ついに定位置を失ってしまう。
スンテの負傷もあってそのシーズン中にポジションを奪い返してみせたが、今季は再びスンテがレギュラーの座に復帰している。
しかし、好不調の波が激しく、集中力の欠如から時折信じがたいミスを犯すスンテとは対照的に安定感に優れ、周りへのコーチングでも力を発揮する曽ヶ端の存在は重宝されており、リーグ杯や天皇杯だけでなく、リーグ戦で起用されることも。
ACLでも勝ち進み、これからハードスケジュールが待ち受けるが、特に大舞台においてこの男の真価が発揮される。