冨安 健洋

東京五輪のU-21代表を牽引する森保監督は、「A代表にかかわりながら五輪」を掲げており、経験を積ませるために若い選手をあえてA代表に呼ぶことも示唆している。

当初は冨安もその一人だったのかもしれない。しかし「アジアの壁」と呼ばれた井原正巳氏の薫陶を受けた彼は、パナマ、ベネズエラ戦で先発起用されると、吉田麻也の相棒を務める資格があることを十分に示した。ベネズエラ戦のスーパークリアは鮮烈だったが、それ以外でもベルギーに行ってから磨かれたというフィード面も目についた。

吉田が彼と同年齢だった時に比べれば遥かに完成度は高く、そのことは吉田自身も認めるほどだ。ベネズエラ戦の後にケガをしてしまったのは心配だが、彼が先輩たちを差し置いてアジアカップで主力を務めたとしても何ら不思議はないだろう。