『All Nigeria Soccer』は20日、「元ナイジェリア代表FWピーター・オデムウィンギーは、アフリカでは今でも魔術が信じられていると話した」と報じた。
旧ソビエト連邦のタシケント(ウズベキスタン)生まれで、ロシア人の母を持っているオデムウィンギー。CSKAモスクワの下部組織に所属していたが、17歳でルーツを持つナイジェリアでプロ選手としてのキャリアを始めた。
ベンデル・インシュランスで2シーズンプレーした後にベルギーへと渡り、欧州でストライカーとして大きく成長した選手である。
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彼はナイジェリアでのプレーについて『Championat』のインタビューで以下のように話し、魔術が重要視されている現実を明かしたそう。
ピーター・オデムウィンギー
「ナイジェリアのベンデル・インシュランスでプレーしていたとき、練習で怪我をしてしまった。
肩に痛みが残っていて、手は折れてしまっていたね。母に伝えるのを怖がっていると、チームは僕を地元の魔術師のところに連れて行ったんだ。
魔術師は筋肉を弛緩させるためにお湯を注ぐと、どういうわけか僕の手をそこに入れたんだ。僕が叫んでいる間に、彼らはいくつかの小さな棒を捻った。ニワトリを使った儀式が行われたね。
それから家に帰った。母が僕の手を見て、『折れた?』と聞いた。
僕は『ああ』と答えた。するとすぐに病院に連れて行ってくれて、麻酔を受けて、ギプスをつけた。それで全てうまく行ったね」
(現在もアフリカの選手たちは医学より魔術を信じている?)
「選手の少なくとも70%がそれを信じているね。彼らは洗脳されているよ。
ただ、ナイジェリアでプレーした3年間は本当に助けになった。彼らは僕をビッグリーグに送ってくれたし、キャリアは早く成長していったから」