メッシの偉大さを示す、英雄たちの言葉
ところで今月、メッシを“神”と形容することについて、意外なところから異を唱えるものが現れた。
「人々は敬愛を示す意味でそう呼ぶのでしょうが、理論的には神への冒涜行為です。そのように言うべきではありません。
もちろん彼は良い(good)選手ですが、神(god)ではないのです」
こう述べたのは“パパ”の愛称で知られる第266代ローマ教皇のフランシスコだ。
フランシスコはアルゼンチン生まれで、南米出身者として初めて教皇に選出された人物だ。
つまりメッシの同胞なのだが、サッカーファン(サンロレンソのサポーターである)でもあるフランシスコは、メッシの功績を認めつつも“神”と呼称することには不快感を示したのである。
教皇の立場としてはそうであろう。しかしこれほどの立場にある者に言及されること自体が異例中の異例であり、そのことは既にメッシの偉大さを証明しているともいえる。
そのすごさは、他の選手たちの言葉からも分かる。
ネイマール(PSG)
「僕にとって彼(メッシ)は史上最高の選手のひとりだよ。フットボールにおける僕のアイドルさ」
アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)
「ずっと彼は難しいことを簡単に見せてきた。それはごく限られた人間にしかできない。何年経ってもまだ驚くべきことをやり続けている。彼は唯一無二だよ」
セルヒオ・ブスケツ(バルセロナ)
「レオ(メッシ)が何たるか、彼の重要性、そして彼ができることを僕らは分かっている。僕らはそれに慣れてきたけれど、彼は多くの賞賛に値するよ」
ネウソン・セメド(バルセロナ)
「メッシは別の惑星からやってきた。彼は違いを生み出す」
ファビオ・カペッロ(元レアル・マドリー指揮官)
「私は16歳の時のメッシを見たことがあるが、本当に凄かった。今と同じようにやっていた。なぜなら、彼は天才として生まれたからだ。彼は他では見られないものをもたらしてくれる」
パオロ・マルディーニ(元イタリア代表)
「彼はカルチョ(サッカー)の本質だ。それに、自分がやられた時の振る舞いもね。この15年間において最強だよ」
彼を“神”と形容することが相応しいかどうかは分からない。
しかしメッシは今やサッカーファンにとって信仰の対象であり、引退した後も長く語り続けられる存在であることは確かであろう。