グアルディオラ監督の“変化”
――左サイドバック、フェルナンジーニョ!
当たればいいな、と思います(笑)。今の左サイドバックの起用を見ていると、順番的にはアンヘリーニョなんですよ。でも、この試合で彼はないだろうなと。シーズンを左右しますから。そこで、一番信頼できる選手、フェルナンジーニョです。
誰を使っても「得るもの」と「失うもの」があると思いますけど、メンディだと両方失う可能性があります。守備に加えて攻撃もダメなことがありえる。アンヘリーニョも、守備はちょっと分からない。
フェルナンジーニョなら何ができるかはもうよく分かっていますから、やってほしいことだけ伝えれば無理に攻撃参加はしないでしょう。たとえばサラーの周辺でボールを失わないでつなぐとか、スターリングまで預けるとか。
今回の試合に向けて昨年10月の0-0の試合をもう一度見ましたが、グアルディオラ監督はやはりバランスにものすごく気を使っていました。中盤の2枚は基本的に出ませんし、ハイプレスもあまり仕かけませんでした。ボールを持たせて、出させてから自分たちが出ていく感じでした。
――プレビューの中でも、3連敗したあとの対戦からシティのボール保持率が明らかに下がったことが触れられていました。
3連敗の試合を改めてすべて見ましたが、「何をやっても勝てないな」とグアルディオラ監督が感じたんだと思います。ボール保持でもダメ、3バックでもダメ。
だからもうスタンスを変えて、中盤を2枚にした昨年10月の対戦では0-0に持ち込みました。今年1月のエティハドの試合(※2-1でシティが勝利)は基本的に4-3-3で入りましたけど、守備の意識は高かったですし、シティ側はやはりそれくらいしっかりした気持ちで臨まないといけませんね。
ボールを持つことに意識が行きすぎないようにしたことで負けないようになりました。カウンターのチャンスも増えています。
リヴァプールの中でも“持たせていい選手”にボールを持たせて、この試合ならおそらくロヴレンになりますが、うまくそこから引っかけてカウンターできれば面白いですよね。ファンダイクのほうからあまり遠くには出させたくないです。
アレクサンダー=アーノルドもDFの背後に落とすボールが得意ですが彼のところは多分スターリングが狙うでしょう。前線から下りてくるフィルミーノは基本的につかまえられないと思うので、「そこにボールが出ないようにすればいい」というスタンスで来る気がします。
どちらのチームにとっても「ここにボールを持たせればいい」という場所があると思います。トップレベルでもその中には多少の“ウィーク”は出てきますから。
リヴァプールから見ればおそらくシティの2センターバック。フェルナンジーニョがここに入った場合は彼のほうを少し消すなど対応するはずです。