日本サッカーの現状、そして課題

――柏レイソルの話が出ましたが、同じ時間に裏で行われていた京都サンガF.C.戦ではすごいスコア(13-1)で勝利しました。柏の試合も普段チェックしていますか?

自分がプレーしていた時もそうでしたが、J2で圧倒的なチーム力を保つことができる一方、チーム自体はJ1とJ2を行き来してしまっています。素晴らしいスタジアムがあって、素晴らしいサポーターもいて、チームマネジメントも素晴らしいのですが…。

自分はクラブの中にいないので何とも言えないのですが、上がったり下がったりという印象は拭えないかなと思います。外から見ているのでそれ以上のことは言えません。

――Jリーグでプレーしていた頃と比べて日本人選手のレベルはどうですか?

近年「インテンシティ」といった言葉が使われますが、プレースピード、パスのスピードやフィジカルなどを含め、強度の部分は大きく上がっているなと試合を観ていて感じます。

外国人の選手もなかなかすぐには活躍できないくらい日本人のレベルが高くなっているなと。今日の水戸も日本人選手だけで戦っていましたけど、そういうチームが増えてきている印象があります。

――逆に日本人選手の課題はどこでしょう?

欧州など世界のトップレベルの選手と比べてどういう差があるのかと受け取りましたが、トップレベルのインテンシティの高い試合を経験できる選手が圧倒的に少ないですね。

協会や選手の将来に関わっている人たちは、選手ができるだけ高いステージへ行くための施策を考えないといけないと思います。選手個人の競技レベルを上げることももちろんそうですが、選手がそういう道へ進むための環境作りが重要です。

私が所属しているFootbankはまさにそういうところを重視しています。選手のレベルを上げることよりも、日本サッカーのレベル、そしてクラブのレベルを上げるところにフォーカスし、現在は水戸を中心に関わらせてもらっています。