「寿司の初体験」は長谷部誠とともに

――ベン・カリファ選手は2010年夏、ヴォルフスブルクへ移籍しました。そこで長谷部誠選手とプレーしていますね。

ヴォルフスブルク時代の長谷部誠

とてもいい人ですよ。素晴らしい男です。彼にはよくご飯に連れて行ってもらいました。初めて寿司を食べさせてもらいました。

すごくフレンドリーで、ナイスガイです。トレーニングでも常に手本になるような存在でしたね。常に集中していてリーダーシップをとってくれる。

自分にとっても、彼との日々はすごくいい思い出ですね。

――その後はスイスリーグに戻り再び活躍されました。スイスはどんなスタイルのチームが多いのですか?

スイスはこの10年でプレースタイルが変わってきたと思います。昔はバーゼルなど数チームがチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで上位を狙える高いレベルを持っていました。

そのようなチームでは、スイスや他の国の代表レベルにある選手たちがプレーしていました。ただ、そこは新型コロナウイルスの影響もあって変わっていったように思います。

クラブは以前のようなお金を持っていませんし、チームの規模もあまり大きいものではなくなりました。

リーグは若手の登竜門というか、クラブにはいい選手を抱えるほどのお金がありませんから、このところは若手のステップアップのための場になっている印象です。

私がプロキャリアを始めたころは、フィジカルに特徴があるリーグでした。そして相手のミスを待つようなカウンター戦術も多かった。とてもフィジカル的なリーグだったと思いますね。ただ、それは変わってきたと思います。

そのフィジカル的なところでいえば、スイスで活躍した選手が特にドイツ・ブンデスリーガやイタリア・セリエAに行くということがありましたね。

――ベン・カリファ選手の古巣グラスホッパーには川辺駿選手と瀬古歩夢選手が、ローザンヌには鈴木冬一選手がいますね。今もチェックはしていますか?

グラスホッパーでプレーしている川辺駿。奇しくも元広島だ

もちろんチェックしています。グラスホッパーはいつも見ていますし、川辺駿選手の活躍も目にしています。すごくいい選手だなという印象です。ローザンヌはグラスホッパーほどではありませんがチェックしていますね。

グラスホッパーは常に見ていますよ。日本に来る前、ビザを待っているときにはスタジアムに行って試合を観戦していました。