日本人選手がゴールした試合が大荒れになり、多数の死傷者が出る大惨事になった。
悲劇的な事件が起きたのは、インドネシア1部リーグのアレマ対ペルセバヤ・スラバヤ戦。
試合は山本奨の決勝ゴールでアウェイのペルセバヤが2-3で勝利した(アレマの山口廉史も途中出場)。
『Bola』などによれば、ホームで最大のライバル相手に23年ぶりの敗戦を喫したアレマのサポーターはそれを受け入れられなかったという。
敗戦直後に3000人ほどがピッチ上に侵入してパトカーを燃やすなど大暴れすると警察当局や警備員と衝突したとのこと。
当局側から催涙弾が発射されるとサポーターたちはパニックに陥り、出口に殺到したことで押し倒されるなどしたようだ。
この混乱で120人以上が死亡。地元保健当局者は「120人以上が亡くなった。カオス、密集、踏みつけ、窒息で死亡した」と述べている。
『kompas』では、事件の責任を問われた場合には過失致死の罪で懲役5年を科される可能性があるとしている。そのうえで、ホームチームのアレマ側にいくつかの違反が疑われるとも。
まずはチケットの販売数。試合前に警察当局からは25,000枚しか刷ってはいけないと指示されていたものの、実際には45,000枚のチケットを刷ってたという。
そのせいでスタジアムは観客数があまりにも多くなっていたとのこと。関係者は、スタジアムのキャパオバーは致命的な手続き違反だと述べている。
もうひとつは試合時刻。警察は15時30分のキックオフを提案していたが、その指示は無視され、結局は20時にキックオフされた。
関係者によれば、好ましくない事態が起きた場合に治安面などに問題が発生するために夜中のキックオフは見直すべきだと何度も指摘されていたそう。
ただ、警察側にも違反が指摘されている。スタンドに向けて催涙ガスを発射することはFIFAのルールに違反しているのだ。
とはいえ、そこも含めてインドネシアサッカー協会の責任を問う声もある。なお、警察長官はこの事件の徹底的な調査を約束している。