22日の第1試合として行われたアルゼンチン対サウジアラビアは、VARによる介入で試合が大きく左右されることになった。
キックオフからわずか8分、リオネル・メッシのフリーキックが蹴られようとしたその時、突如試合が止められる。会場がざわめく中で主審はVARオンフィールドレビューに向かい、その直前のセットプレーの場面を確認した。
映像にはサウジアラビアの選手がパレデスを抱えている場面が映し出される。主審は力強く両手を広げ、指を四角く動かし、ペナルティエリアを指差す。アルゼンチンにPKが与えられ、リオネル・メッシは何事もなかったようにゴール左へと緩いシュートを確実に流しこんだ。これでスコアは1-0。
この後もアルゼンチンは攻勢をかけていくが、今度は逆にVARが彼らの前に立ちはだかった。ハイラインを取るサウジアラビアの裏のスペースを何度も破り、27分にはラウタロ・マルティネスが飛び出しからゴールを決めるも、わずかに脇が出ていたとして得点が認められず。それ以外にも2度ネットを揺らしたもののどちらもオフサイド判定となり、追加点にはならなかった。
そして1-0で迎えた後半、ここまで苦しい時間を過ごしてきたサウジアラビアが牙をむく。スタートから激しい攻撃を仕掛け、アルゼンチンを押し込み、48分には速い縦パスからの連携でアル・シーフリが同点ゴールを奪う。
さらにその直後の53分、右サイドからのクロスが弾かれて高く浮いたボールが、サウジアラビアの追加点を導く。ペナルティエリア左でサーラム・アル・ドサリが収めると、素早いターンで守備を振り切り強烈なシュート。これがネットを揺らし、サウジアラビアの逆転ゴールになった。
この後多くの選手を入れ替えながらアルゼンチンは逆転を狙うも、サウジアラビアはディフェンスを固めてブロック。最後まで失点を許さず、1-2のままリードを保ってみせた。
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これにより、アルゼンチンはこのワールドカップの初戦で敗北。2019年のコパ・アメリカからスタートした連続無敗記録は36でストップし、イタリアの世界記録37に並ぶことはできなかった。
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