昨年10月の誕生日で41歳になったズラタン・イブラヒモヴィッチ。かつては悪童だったが、大ベテランとなった現在は若手たちの良き先輩になっている。
そのイブラが重病の友人に贈った言葉が話題になっている。
相手は、PSVの広報主任であるタイス・スレハースさん。『ESPN』によれば、46歳の彼は2020年末に急性白血病と診断されたそう。ただ、もう治らないと治療はやめたという。
イブラはアヤックスでプレーしていた頃、当時はオランダ紙のジャーナリストだったタイスさんと交流していたそう。
ズラタン・イブラヒモヴィッチ
「彼はオランダ時代からの唯一の友達だ。
当時の俺は若かったし、迷っていた。混乱していたし、オランダに助けてくれる人間はいなかった。
当時、ジャーナリストたちは俺の友達ではなかった。その逆で敵だった。
だが、彼は手を差し伸べてくれたんだ。一緒に飯に行って、良き友達になった。
一緒にテニスもしたし、大いに助けてもらった。必要だったサポートをしてくれたんだ。
彼が俺のためにしてくれた全てに感謝している。タイス、これだけ言わせてくれ。愛しているよ、友よ」
味方がいなかったキャリア初期に支えてくれたことを今でも感謝しているそう。
イブラが感謝のメッセージを伝えると、タイスさんは思わず涙を流していた。
そのタイスさんは「これはとても特別なことです。このようなことが存在するのはとても奇跡的なことです。サッカー界では互いに鼻を突き合わせて対峙することが多い。ライバル意識に支配されてしまう。ただ、業界内の誰かが問題を抱えた時に協力することもあるんです。これはそのとても良い例。とても感動的で、しかも美しいものでした」と話していた。
先日、タイスさんが「私はもう助からないが、他の人は助かる!」と幹細胞のドナー登録を呼びかけると、5000人以上が登録し、オランダのドナー登録者は40万人を突破したそう。