青森山田が2年ぶり4度目の頂点に輝いた第102回高校サッカー選手権。
近江との決勝戦は、1-1で迎えた60分、米谷壮史が冷静にGKを交わして流し込んだゴールが決勝点となった。
▶▶▶ GOAL ◀◀◀#青森山田(青森) 、勝ち越しゴール!⚽
【決勝】#青森山田(青森) 2-1 #近江(滋賀)
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— 高校サッカー日テレ公式 (@ntv_hss) January 8, 2024
米谷はこれが今大会5ゴール目。準決勝で敗退した市立船橋の郡司璃来に並び大会得点王に輝いている。
「キーパーと1対1になった時、自然に交わせたというか冷静に判断ができました。仲間全員が繋いでくれたゴールです」と得点シーンについて語った米谷。
決勝に臨むにあたっては「いつも通りチームのために走ることをやっていましたし、そのなかで最後、自分が点を取ってチームを勝たせられるよう心がけていました」と振り返る。
今年度の青森山田は、長くチームを率いた黒田剛前監督が昨年末にFC町田ゼルビアの監督就任したことにより、正木昌宣氏がコーチから監督に昇格するという劇的な変化を経験。“黒田イズム”の継承とともに新監督の考えをチーム内で共有することは大きなテーマだった。
では、具体的に黒田前監督と正木監督のスタイルにはどんな違いがあるのか。米谷はこのように表現した。
「黒田監督は1点取って、ゼロで(抑えて)1-0で勝つというやり方でした。正木監督は1点取っても2点3点を取りに行くスタイルなのが違うところだと思います」
選手権の戦いぶりを振り返ると、準決勝後にキャプテンの山本虎も語っていたが、失点に対するある種の“割り切りの良さ”が今年度の青森山田は目立っていた。
優勝したプレミアリーグEASTでも、松木玖生を擁した2021年が16試合で9失点だったのに対し、2023年は22試合で25失点。ただ、相手にリードを許す展開でも慌てないことが、たびたび劇的な展開を生み出し結果としてプレミアと選手権の2冠を達成している。
黒田前監督が作り上げたイメージは強烈だが、正木監督の“新しい青森山田”もしっかりと1年目から芽吹き、大輪の花を咲かせた。
そのなかで、大きな仕事をやってのけた米谷。後半アディショナルタイムに交代でベンチに下がった際には正木監督と抱き合い、笑顔を見せていた。監督から「最高だよ」と声をかけられてとても嬉しかったという。
「単独得点王を狙っていたので悔しい気持ちもありますが、今後、大学でプロになるためのエネルギーとしたいと思います」
米谷は今年、東海大学に進学予定。
高校で点取り屋として開花した18歳は、一足早く清水エスパルスでプロ入りする市船の郡司を上回る「唯一無二のストライカー」となるため、大学でさらなる成長を目指す。
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