世界プロサッカー選手組合(FIFPro)最高責任者のマヘタ・モランゴ氏は、PFAと共同で行ったシーズン終了後のレビューで過密日程に警告を発した。

今夏はコパ・アメリカやEURO2024、さらにパリ五輪が開催されるほか、来季は32チーム構成に拡大したクラブワールドカップが行なわれる。

トップレベルの選手はほとんどオフシーズンを過ごすことができず、年間を通してサッカーをプレーしなければならない状態にある。

『BBC』によれば、モランゴ氏は今回の声明で以下のように発表しているとのことだ。

「選手たちの中には、『もう我慢できないよ。ストライキでもしたほうがいい』という者もいた。『何の意味があるんだろう。私は億万長者になったが、そのお金を使う暇もない』ともね。

ユルゲン・クロップやジョゼップ・グアルディオラもハードスケジュールに抗議している。我々はいかなる行動も軽視できない段階に達した。

クラブワールドカップや他の大会の拡大によって各国のリーグや選手に適応の負担を課すのは本質的には虐待的である。それぞれの国を危険に晒し、選手の健康と幸福に影響を及ぼす。

イングランド国内リーグの日程変更の一部は、FIFAとUEFAの行動によって強制されたものだ。トップの選手だけに影響を及ぼしているものではないことも示している」

なお、研究によればレアル・マドリーのジュード・ベリンガムはキャリアを始めてから20歳の現在まで1万8486分プレーしているという。

一方デイヴィッド・ベッカムは20歳までに3929分、フランク・ランパードでも6987分であったため、ベリンガムは30年前の選手より何倍ものプレーを強いられているとのこと。

ただ、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は今月の総会で以下のように話しており、世界のサッカーを発展させるための収益が必要だと強調したとのこと。

「FIFAが世界のトップクラブの試合のおよそ1%を主催している。そして98~99%は各国の様々なリーグ、協会、連盟によって主催されている。

そしてFIFAは世界中のサッカーに資金を提供している。我々が生み出している収益は1つの国にだけいきわたるのではなく、211カ国に渡るのだ。

我々の使命はイベントや大会を企画して世界中でサッカーを発展させることだ。FIFAからの直接提供される資金がなければ、FIFA加盟協会の70%はサッカーが成り立たなくなる」

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スケジュールのほとんどはFIFAの開催している試合ではなく、各国の協会や連盟が行っているもので、それらはFIFAが提供する資金によって成り立っている。

スター選手がハードスケジュールをこなすことによって生まれる収益がそれらを支えている…というのがFIFAの考え方であるよう。

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