昨年12月、審判が試合直後のピッチ上で暴行されるというショッキングな事件がトルコであった。
トルコ1部のアンカラギュジュ対リゼスポル戦が1-1で終了した直後に事件は発生。アンカラギュジュの会長がピッチに現われ、主審の顔面を殴りつけたのだ。
倒れ込んだ37歳の主審は、「左目の下を殴られ倒れた。その後、数人から顔などを蹴られた。会長からは『お前を殺してやる』と言われた」と話していた。
この事件を受けて全リーグ戦が延期される事態になり、トルコのレジェップ・エルドアン大統領は入院中の主審を慰問。エルドアン大統領は「スポーツは暴力とは相容れないものだ。トルコスポーツ界で暴力が起こることを決して許さない」との声明を出した。ただ、暴行した59歳の元会長は、エルドアン大統領の公正発展党で2度議員を務めた経験があったという。
その後、当該会長は謝罪したものの、逮捕された。
『Anadolu Ajansı』によれば、このほど裁判所は元会長に傷害罪で3年7か月の有罪判決を下したという。
脅迫行為でも執行猶予付きながら6か月の有罪判決が下され、事件に関与したほかの3人も有罪判決を受けたとのこと。すでに元会長はトルコサッカー界から永久追放処分を受けている。