22歳の江頭一花も所属するアルゼンチンの名門であるリーベル・プレートの女子チーム。
21日にサンパウロで行われたリーベル女子対グレミオ女子戦で問題が起きた。
グレミオが同点ゴールを決めた後に騒動が勃発。ボールボーイ(ボールガール)と衝突したリーベル選手が猿のジェスチャーをしたとしてグレミオ側が猛反発。
大きな混乱が起き、グレミオから人種差別が報告され、リーベル選手6人が退場処分となり、試合は打ち切られた(グレミオの3-0勝利と認定)。
試合後にリーベルの選手たちはサンパウロの警察署に連行され、4選手が人種差別容疑で逮捕された。逮捕されたのは、18歳、19歳、24歳、25歳の選手。
『Ole』や『TyC Sports』によれば、弁護士が提出した人身保護令状をサンパウロの裁判所が却下したため、4人はクリスマスを拘置所で過ごすことになったという。
弁護側は「試合中に被害者(ボールガール)は選手たちに向かって性器に手を当てるジェスチャーをし、卑猥なジェスチャーで選手たちを侮辱した」として、それに対する報復行為だったと主張。ただ、裁判所は、「性器を示すジェスチャーはしていない」とその訴えを却下したとう。
この事件を受けて、2023年末までリーベル女子で監督を務めたダニエラ・ディアスは、SNSに怒りと反省を促す投稿をしていた。
「なんて悲しいことだろう。特に女子サッカーでこのようなことが起こったときにいつも最も影響を受ける選手たちのために、最善の方法で解決されることを願っている。
(とはいえ)アルゼンチン社会には改善すべき点がたくさんある。人種差別は断固根絶されなければならない。
(ただ)ブラジルの大会運営は、全チームとファンの安全を保証するために見直されるべき。こういうことは初めてではないから。男子サッカーでこうしたことが起きても、同じ処罰が科されるとは思えない」
ディアス氏は34歳のアルゼンチン人女性。
なお、リーベルは「グレミオ戦で起きた差別的なジェスチャーについて、絶対的な拒絶の姿勢を表明する。すでに相応の懲罰措置を取っており、今後もこのような行為を根絶するために努力していく」との声明を出しており、内部的にも当該選手への処分を下す見込み。