昨年12月に英国審判員の統括機関であるPGMOL(The Professional Game Match Officials Limited)から解雇を言い渡されたデイヴィッド・クート氏。

42歳のクート氏は、2018年からプレミアリーグで笛を吹いてきた経験豊富なレフェリーだったが、リヴァプールのユルゲン・クロップ前監督を罵る動画が流出したことで問題になっていた。

そうしたなか、クート氏は、『The Sun』のインタビューで、ゲイであることをカミングアウトした。また、現実逃避のためにコカインを使用したことも認めた。

「特に10代の頃は深い羞恥心を感じていた。両親には21歳まで、友人にも25歳までカミングアウトしなかった。

自分がこのような立場に置かれたのは、セクシュアリティだけが理由ではない。ただ、自分がゲイであること、そしてそれを隠すことに本当に苦労してきたことを言わなければ、本当の話をしているとは言えない。

自分は若い審判員として感情を隠し、セクシュアリティも隠していた。審判としてはいい資質だが、人間としては最低の資質。それが一連の行動につながった。

自尊心についての問題があって、それは自分のセクシュアリティにも関係している。自分はゲイであり、長い間、『自分』を誇りを感じることに苦しんできた。

私は審判としてのキャリアの中で、非常に不快な侮辱を受けてきた。それに自分のセクシュアリティが加われば、本当に辛いことになっていたはず。

サッカー界全体、そしてもっと広く社会全体で、差別に関してやるべきことはたくさんある。

レフェリーとして罵声を浴びることを考えると、撃たれるために頭を突き出すような人間にはなりたくなかった。

(薬物については)日ごと、週ごと、月ごとに依存していたわけではない。

ずっと使っていない時もあったけれど、それは逃げ道のひとつだった。ストレスや仕事の過酷さから解放される。そのような道を選んでしまったことを恥ずかしく思う」

「ゲイ、コカイン…電撃引退から復帰した4つのケース」

クート氏は、問題となった映像で「クソ傲慢な人間とは話したくない。だから、彼とはできるだけ話さないようにしている。ドイツのクソ野郎、クソが」などとクロップ監督を罵倒。彼には薬物使用疑惑もあったため、停職処分となった後に解雇されていた。

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