NECナイメーヘンに所属する日本人MF佐野航大。先日はPSVアイントホーフェンへの移籍交渉が破談に終わったという報道があったが、まだ完全に終了したというわけでもないようだ。

『Eindhovens Dagblad』によれば、PSVは先週の段階で佐野の獲得をめぐるNECとの交渉をいったん打ち切ったという。

最大の問題となっているのは移籍金で、NECは佐野の売却に1800万ユーロ(およそ32億円)を求めているとされる。一方のPSVはこの金額を「現実的ではない」と判断し、交渉から撤退したと伝えられていた。

しかし、移籍の可能性が完全になくなったわけではないとのこと。同紙は「移籍市場では、いずれかの当事者が動けば、すべてが再び急速に流動的になる可能性がある」とも書いており、これはPSV側の駆け引きの一つとも考えているようだ。

そして、佐野本人は慣れ親しんだオランダリーグを戦えるPSVへの加入に前向きであり、昨季のエールディヴィジ王者へのステップアップを強く希望しているという。

移籍実現の鍵を握る可能性があるのが、佐野の代理人であるホセ・フォルテス・ロドリゲス氏だとのこと。彼にはNECが設定する金額を引き下げる一方で、PSVにも現在より高い条件を提示させる役割が期待されている。

さらに『Eindhovens Dagblad』は、関係者の間でも「移籍がまだ成立する可能性がある」という感触が残っているとも伝えている。

佐野は2023年夏にファジアーノ岡山からNECへ加入。オランダでの1年目から中盤の主力に定着すると、豊富な運動量とボール奪取能力、前方へ運ぶ力を武器に評価を高めた。さらに守備的MFだけでなく、より前方のポジションでもプレーできる点も強みとなっている。

PSVは今夏、中盤の補強を重要課題としており、佐野を有力候補の一人として長く追ってきたと伝えられている。ただNECにとって佐野は中心選手であり、安価で手放す理由はない。契約状況や選手の市場価値を考慮し、クラブ史上でも最高水準の移籍金を求めているとみられる。

筆者:石井彰(編集部)
画像提供:Getty Images

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