【今後の改善点は?】

ブラジル人の国民的気質として、そもそも組織的守備が苦手なうえに、新体制が発足して間もないこともあり、守備組織にはやはり改善の余地がある。

ブラジルの指導現場にいて日々実感するのが、組織的守備の戦術練習の必要性だ。ブラジル人の場合、日本人を指導するよりも多くの時間を割かなければならないと感じている。

2006年から10年の第一次政権で組織的守備を植え付けたドゥンガが、2015年6~7月のコパ・アメリカやロシア・ワールドカップ予選のスタートまでに、守備をどこまで整備できるか。非常に楽しみである。

攻撃面では、ハイプレスを上手くいなすことができず、精度の低いロングパスで相手にボールを渡してしまうビルドアップ。引いた相手に対して、個の力で打開できるのがネイマールだけで、エース依存症が基本的に解消されていない点が課題として指摘できるだろう。

アルゼンチン戦ではともに数分間の出場にとどまったカカ(サンパウロ)やロビーニョ(サントス)の復活、あるいは新たなタレントの台頭が待たれる。


筆者名:平安山 良太

日本で部活、街クラブ、Jクラブで幼稚園生〜大学生まで幅広く指導。その後東南アジアのプロクラブや代表での研修を経て、ブラジル全国一部リーグのAtlético Paranaenseで学ぶ。現在は2012年クラブW杯で優勝し世界一に輝いたSCコリンチャンスにて日々己を磨いています。
ツイッター: @HenzanRyota

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