アトレティコ・マドリーも触手を動かしたFWの招集が争点に

そんな中、2013年にナイジェリア人ストライカーのサムソン・カヨデがベトナムに帰化(登録名はホアン・ブー・サムソンに改名)。

同選手はスペインのアトレティコ・マドリーも触手を動かした点取り屋で、Vリーグでは2年連続得点王(2013・2014)に輝いており、通算ゴール数は100ゴール以上。今回、同選手がベトナム人の年間最優秀選手を決める「ゴールデンボール・アウォーズ」にノミネートされたことで、同選手が代表候補にも入らないのはおかしいとの声が上がるようになった。

ホアン・ブー・サムソンはベトナム人の妻を持ち、7年にわたってベトナムでプレーし、ベトナムサッカーの発展に大きく貢献してきた。相手チームにとっては怖いストライカーであり、非常にプロ意識が高いことでも知られる。もし代表に呼ぶことができれば、三浦俊也監督率いるベトナム代表にとって大きな武器になることは間違いないだろう。

帰化選手で躍進する東南アジア各国、ベトナムの進む道は

ベトナム在住が長く、現地の女性と結婚し、ベトナムを愛して自ら望んで帰化した選手としては、ブラジル出身のフイン・ケスレー・アルベスがいる。ケスレーは過去に1度だけベトナム代表に招集されたことがあるが、その実績から考えれば、代表のエースに君臨するだけの力があったはずだ。

強いベトナム代表を見たいと思うサポーターは当然、ベトナム代表として活躍する彼らに声援を送ったことだろう。ケスレーが代表に呼ばれていれば、この数年のベトナム代表の不振もなかったかもしれない。

現在、海外の代表チームでは帰化選手を代表に招集することが当たり前のことになっている。特にインドネシアやフィリピン、東ティモールなどの東南アジアやカタールなどの中東ではその傾向が顕著だ。

純血主義を尊ぶのも大切だが、その選手が真にその国を愛し、代表に貢献したいと願うなら、肌の色や出身地にこだわる必要はない。サムソンやケスレーのような選手には、他のベトナム人選手と同じく平等にチャンスが与えられるべきではないだろうか。

(C) bongda, フイン・ケスレー・アルベス

記事提供元: 「純血主義のベトナム代表、帰化選手の招集を巡る議論が再燃@Vietam Football

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