3.去りゆく2名に向けて

福岡戦では、今夏でチームを去るジネイ・青木剛がピッチに立った。柔軟なポストプレーが売りのジネイは、出場すれば違いを生み出してくれる選手だった。しかし、度重なる怪我に泣かされ、本領を発揮することなくチームを去ることになった。「コンディションさえ整えば」と残念がるサポーターは多いはずだ。

身体能力の高さと謙虚な姿勢で誰からも重宝され、愛された青木剛もまたチームを去る。

15年半の長きに渡ってチームを支え続けた男の退団はとても悲しい。今季は出場機会に恵まれなかったが、ベンチに背番号5が控えているだけで抜群の安心感があった。ボランチ、センターバック、サイドバックどこでも機能するマルチロールがいてくれるだけで違ったのである。筆者はサポーターの“青木コール”にその想いを重ねてしまった。

一方で、アントラーズの伝統を知る者の移籍は誇らしくもある。岩政大樹が岡山の地で“勝者のメンタリティー”を植え付けているのと同様に、青木も鳥栖の地で伝道師として重要な役割を担うはずだ。

シーズン終了後にジネイ・青木へ良い報告ができるよう2ndステージも勝ち続けて欲しい。それこそが最高のはなむけになるのは間違いない。

2016/06/26 written by ロッシ


筆者名:ロッシ

プロフィール: 1992年生まれ。1998年フランスW杯がきっかけでサッカーの虜となる。筆者の性格は堅実で真面目なため、ハビエル・サネッティ、長谷部誠、ダニエレ・ボネーラ、アルバロ・アルベロア、マッティア・カッサーニにシンパシーを感じている。ご意見・ご感想などありましたら、ツイッターアカウントまでお寄せください。
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