Bayern
2
0-1
2-0
1
Manchester Utd.
リベリ
オリッチ
77'
92'
得点者
2'

ルーニー

マン・オブ・ザ・マッチ
UEFA.com ユーザー選定 Qoly.jp 選定
ルーニー(マンチェスター・U) オリッチ(バイエルン)

前半の45分で勝負は片が付いたと見切ったサポーター達も多かっただろう。

ユナイテッドが早々とフリーキックからルーニーが先制点を奪うと、後は「自分達のサッカー」というよりは「試合の流れに任せたサッカー」を行い、バイエルンの出方をしっかりと受け止める守備が目立った。前からの追い込みでいくつかのショートカウンターも見られたが、明らかに“いつもの”彼らとは違った。連動したオールコートプレスで囲い込み、素早い手数でゴールまで結び付けることが可能なチームであることは周知の通りだが、それをわざと抑えたか、無意識に抑えられたのか、平常時とは異なる“大人びた”サッカーで試合を終えようと試みているかのように感じた。

しかし、後半戦から試合の様相は一変した。

試合が始まる前に名前負けしていたのか、最初の45分間のバイエルンは、借りて来た猫のようであったが、チームの拠り所であるリベリが勇猛果敢なアタックを見せ始めると、アルトゥントプやラーム、最前線のオリッチなど、周囲の選手達も呼応し始めた。とは言うものの、アタッキングサードに侵入するもゴールは遠くに感じられ、「ここまでか・・・」という空気も流れ出した。

だが、77分に蹴ったリベリの直接FKがルーニーの足をはじいてゴールを奪うと、その攻勢は一段と増し、ロスタイムにこの試合で“最も闘っていた”オリッチが守備陣の混乱に付け入り、逆転弾を決め込んだのだ。よもやの試合展開にスタジアムには歓喜の渦が巻き起こった。

「マンチェスターでの試合でも大きなチャンスがある。なぜなら、我々はアウェイゲームで常にゴールを奪ってきたからだ。しかし、余りにも早すぎるタイミングで1-0のビハインド状態に陥った時のことを考えると、本当に信じられない結果だ」

番狂わせを指揮官として味わったファン・ハールも素直に驚きを隠せなかったようだ。

「この試合は、僕がバイエルンに加入してから最も大きな試合だった。本当に幸せな気分だ。信じられないよ」

朱勲の決勝点をチームにもたらした、クロアチア代表フォワード、オリッチは素直に喜びを語った。

一方、まさかの逆転劇を体験することとなったファーガソンは、試合後にSKY SPORTSのインタビューに答え、

「我々は実力を発揮することが出来なかった。バイエルンは優れたチームであるが、ポゼッション能力は我々のほうが勝っていたはずだ。しかし、ボールをあれだけ相手に保持させてしまうと、負けて当然だ。(同点に追い付かれた)リベリのゴールは跳ね返りによって生まれたラッキーなゴールだったが、(逆転された)最後のゴールは何と説明してよいのやら・・・」

と、振り返りつつも、

「オールド・トラッフォードでは違うゲームになるだろう。間違いなく、パフォーマンスは向上する。アウェイゴールという利点もあるし、勝利のために努力するよ」

と、オールド・トラッフォードの再戦に闘志を見せた。

しかし、試合終了間際に右足首を捻挫したルーニーの状態には心配しているようで、

「状態を見極めるには明日まで待たなくてはならない。できれば、深刻なことになっていなければよいのだが・・・、今はなんとも言えない」

と語る彼の顔からは不安感も伺えた。

波に乗るバイエルンとエースの離脱が危惧されるユナイテッド。オールド・トラッフォードでのリターンマッチは、現地時間で4/7 20:45に行われる。

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