France
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2
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1-0
1-1 |
1
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Chile
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キタンバラ キタンバラ |
11' 80+3' |
得点者
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52' |
ムニョス |
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守備的に戦い自滅した準決勝と違い、フランスはかなり攻撃的な戦術を組んでこの試合に望んでいた。前線から激しいプレッシャーをかけてボールを奪い、そして両サイドに配置されたドリブラーの突破力を生かして持ち込んでいく、というショートカウンターであった。
この戦術にチリは苦しんだ。フランスは守備力は弱いためカウンターはそれなりに仕掛けられるものの、低い位置からゲームメイクが出来るホルケラがサブに回っていたため、パスワークが上手く作れず高確率でフランスにボールを奪われてしまうのだ。しかもチリは全体的に個人のパワーやスピードと言ったところでは敵いようがなく、ブラヒミやピエ、キタンバラの圧倒的な突破力を止められなかった。そして試合開始から僅か11分、ブラヒミの突破で与えてしまったコーナーキックからキタンバラのヘディングを許し、早い時間に失点をしてしまったのた。
ようやくチリに展開が向いてきたのは後半に入ってからである。ハーフタイムが明けると同時にパッラ、カルバハルを投入して4-3-3に変更、より攻撃的にゲームを進め始めた。さらに50分、チリをその突破力で苦しめてきたブラヒミが、主審への抗議で2枚の警告を立て続けに受け、ピッチから去っていったのである。楽になったチリはその直後の52分、混乱が見られたフランスの守備をロングボールで破り、裏に飛び出したムニョスがゴールを決め、同点に追いつくことに成功したのだった。
しかしこの後、かなりフランスを押し込みながらもチリは追加点を奪うことが出来なかった。フランスは守りに人数がかかっている上に、カウンターで飛び出してくるキタンバラが厄介で、数的有利でありながらなかなかペースが掴みきれなかったのだ。終盤には2トップにして圧倒的に攻撃に出たが、それでも決定的なチャンスを作れなかった。
そして終了間際にはチリにとって悪夢といえる出来事が待っていた。ロスタイム3分弱が過ぎ、まもなく終了というところであった。グエイの突破を止められずクロスボールを入れられると、ニアサイドでブルジョアのフリックオンを許し、コースが変わったところをキタンバラに合わせられ、ゴールを破られてしまったのである。そしてキックオフの直後に試合終了の笛を聞くこととなり、最後の最後で力尽きる格好となった。