チェルシーのジョー・コール、ミヒャエル・バラック、ジュリアーノ・ベレッチの退団が発表された。3名は契約を延長せず、フリートランスファーで退団する。クラブは3人の退団の発表とこれまでの活躍に感謝を公表している。
ジョー・コールはウエストハムから2003年の夏に660万ポンドで加入。高いスキルでファンからは絶大な人気を誇った。プレミアリーグでは183試合に出場しており27得点。チェルシーでは3度のプレミアリーグ制覇に貢献。さらには3度のFAカップ優勝と2度のリーグカップ制覇を成し遂げている。彼のチェルシー最後のゴールは4月のオールド・トラフォードでのマンチェスター・ユナイテッド戦。リーグ制覇へ導くFKとなった。
バラックがスタンフォード・ブリッジにやってきたのは2006年の夏。バイエルン・ミュンヘンからフリートランスファーで加入し、同様にフリートランスファーで退団する事となった。小皇帝と呼ばれたドイツ代表の10番だが、プレミアリーグにフィットするのに時間がかかった。成績は105試合に出場して17ゴール。チェルシーでの最後の試合はFAカップのファイナルのポーツマス戦。ガーナ代表のケヴィン-プリンス・ボアテングのタックルで負傷し途中交代するという悲しいものとなってしまった。今夏のワールドカップもこの怪我により欠場する。来季の移籍先にはチェルシー加入前に噂に上ったレアル・マドリー、イタリアの名門ユヴェントス、そして母国のシャルケが噂されている。
33歳の元ブラジル代表ジュリアーノ・ベレッチは、2007年の8月にバルセロナからジョゼ・モウリーニョによって引き抜かれた。3年契約を全うしての退団である。プレミアリーグには54試合に出場し5ゴール。チェルシーでの最後の試合はバラックが負傷したFAカップであり、バラックの代わりにピッチに入った。
3人の移籍先に注目が集まるが、ジョー・コールは28歳と若く引く手数多の存在。マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、アーセナル、マンチェスター・シティ、トッテナム・ホットスパーのプレミアリーグ勢が移籍先に噂されている。中でも熱心とされるのはキャプテンであるセスク・ファブレガスを失うかもしれないアーセナルと、来季のチャンピオンズリーグに出場するトッテナム。ジョー・コールを巡ってのノース・ロンドンダービーと言って過言ではない。カルロ・アンチェロッティ監督は彼を引き留めたいと思っていた様だが、最終的には合意を形成できなかった。ジョー・コールは2009年の1月に膝を負傷しており、復帰後はベストフォームを取り戻すのに苦しんでいる。ジョー・コールのベストシーズンは2007-2008シーズンであろう。マンチェスター・ユナイテッドにプレミアリーグ、チャンピオンズリーグで競り負けたシーズンだが、クラブの年間最優秀選手に選ばれている。