死のグループ突破のためにできれば大量点を奪って勝ちたいポルトガルが、その狙い通りの大勝を収めた一戦。一方の北朝鮮にとっては前回対戦した66年大会に続く屈辱の敗戦となった。下記は、北朝鮮戦でのポルトガル代表の出場選手を個別に評価したものである。

■No.1 リ・ミョング 【GK】 4.0

失点には繋がらなかったが、終始危なっかしいプレーを連発し不安定であった。ただ彼以上の選手が北朝鮮にはいない。

■No.2 チャ・ジョンヒョク 【RB】 4.5

後半のディフェンスで何度も裏を取られたのは、チームの実力差を考えれば、むしろ前線の守備の責任が大きいと考える。前半はパク・チョルジンと共にロナウドを完封し、激しい上下動を続けていた。あまり彼の評価を下げる気にはならない。

■No.3 リ・ジュンイル 【CB】 4.0

前に出るのか、飛び出す選手に必ず付いていくのか、かなり迷いを持ったプレーになってしまった。しかしアン・ヨンハが引き出されたのも、ジュンイルの前が空いたのも、基本的には前線の守備と戦術の問題。彼個人に大きな責任を求めるのは酷である。

■No.4 パク・ナムチョル 【LH】 3.0

攻撃的なプレーをして、最初少しだけ存在感があった。その後はチームが守りに入ったにも関わらず、自らのポジショニングを変えなかった。運動量は多かったがクレバーではなかった。

■No.5 リ・グァンチョン 【CB】 4.0

後半は3バックの中で一番不安定で、単純なミスを連発。ただ彼がそこまで追い込まれたのは、ディフェンダー陣に原因があるとは思わない。

■No.8 チ・ユンナム 【RB】 4.5

今日は試合に良く入れていた。5バック状態になってからは押し込まれ苦しい展開となったとはいえ、相手との実力差を考えれば、今日の彼は比較的良くやっていたと思っている。

■No.9 チョン・テセ 【FT】 3.5

今日の彼はらしくなかった。キープ力を生かしてチャンスは作ったが、先日の試合で無茶なシュートを打ちすぎたことを反省したのか、本人のプレーは消極的だった。守備でもあまり貢献していない。

■No.10 ホン・ヨンジョ 【ST】 3.5

攻撃では何度か才能は見せたものの、彼本来の力からすれば「ビビっている」としか思えない。ドリブルもスペースに向かうばかりで逃げの姿勢を感じた。ブラジル戦では守備のタスクは全うしたが、今日は何も無し。相手を考えれば、チームが守勢に回ったときはそれなりのプレーを選択すべき。

■No.11 ムン・イング 【RH】 3.0

豊富な運動量に関しては何も言うことはない。しかし今日は守備のタスクを完全に無視し、チーム崩壊の原因を作った。攻撃的にやれという指示があったのかもしれないが、それは守備をサボれという意味ではないだろう。

■No.13 パク・チョルジン 【CB】 4.5

7点を取られたチームのCBには高い点数だが、彼に大きな責任はない。前半は非常に頑張っていたし、あそこまで最終ラインが裸になればこのレベルの選手にポルトガルの攻撃を止めてくれと言うのは酷である。

■No.17 アン・ヨンハ 【DH】 5.0

完全にチーム戦術の犠牲者である。彼一人で何人もの選手を見なければ行けない場面が多すぎ、リ・ジュンイルに自分の裏をカバーしろと指示したが、チームバランスの崩壊を止められなかった。

(途中出場)


■No.6 キム・クミル 【RH】 4.5

持ち前のテクニックで何度かチャンスを生み出したが、守備の改善にはあまり役に立たなかった。ただ、彼の個性を考えれば守備で力を発揮できないのは仕方ない。

■No.15 キム・ヨンジュン 【DH】 4.0

持ち味のパンチ力あるシュートを一発見せ、アン・ヨンハの守備のサポートとしても少しだけ存在感を発揮。しかし崩壊するチームを止められず。

■No.16 ナム・ソンチョル 【LH】 採点無し