France
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1
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0-2
1-0 |
2
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South Africa
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マルダ | 70' |
得点者
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20' 37' |
クマロ エンフェラ |
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FIFA.com 選定 | Qoly.jp 選定 | |
エンフェラ(南アフリカ) | シバヤ(南アフリカ) |
1次リーグ突破の僅かな可能性に賭けた南アフリカは、フランスに勝利したものの必要とされた大量リードは奪えず。得失点差でメキシコを下回り、W杯の歴史上初めての「決勝トーナメントに進めなかった開催国」となった。
試合の序盤は攻勢をかけてきたフランスにやや押された。しかし、決して守備の弱点を突かれたわけではなく、勢いと個人の力でやられていただけで、戦術的に遅れは取っていなかった。そして20分、フランスの弱点であるサイドの守備が崩れた瞬間を利用。右サイドを連携で突破してコーナーキックを奪うと、クマロがヘディングを決めて先制点を奪取する。さらにその17分後、今度は左のサイドを破って、マシレラのクロスをムフェラがゴールに押し込み追加点をあげることにも成功。早い時間に2点のリードを得た。
しかし、後半になると徐々に攻撃力に陰りが見え始めた。原因はフランスの守備に改善がなされたこと。左にマルダが投入され、右サイド寄りにディアビが配置されたことで、ここまで徹底的に利用できたサイドエリアのスペースが消されてしまった。逆にワンボランチになった中央を攻めようと狙ったが、決定的なチャンスをムフェラがポストに当てて逃してしまうなど、前半よりも厳しい戦いとなってしまった。そして70分にサニャの中央へのオーバーラップにマークが混乱、リベリの飛び出しを許してマルダのシュートを決められてしまう。しかも終盤は攻め続けたことによる消耗も足かせとなり、ロスタイムにノンヴェテが作ったチャンスもシャバララが決められず。勝ち点3は得たものの、南アフリカにとっては苦い勝利となった。
一方、フランスから見ると、後半に立て直したものの前半は散々なプレーで、今日の敗北も妥当と言える内容であった。最初はリベリ、ジニャックの守備意識が高く、これまでの2戦を反省したのだろうと感じさせたが、結局15分もそれが持たなかった。さらにグルキュフが退場となると、空いたバイタルエリアにジニャックが絞り、リベリも守備をサボったため、マシレラとエンコンカに自由に攻撃参加を許した。これはメキシコ戦と同じやられ方である。
ただ後半の采配は当たった。足手まといであったジニャックを下げて右にディアビを移したこと、左にマルダを配置し守備にも参加させたこと、そして最後にアンリを投入して守備のサポートをさせたこと。ただ、時は既に遅かったと言わざるを得ない。