2010年W杯もあれよあれよとグループリーグ第3節が行われている。日本代表がカメルーン代表に勝ったことで、それまでのお通夜ムードは一変。今や日本中が大騒ぎである。

となると、マスコミ報道も加熱するもの。特に、今大会ではcastrol社がデータ分析をおこなっており、豊富なデータが試合後すぐに見られる仕組みとなっている。そのために、ニュースの中で1試合の走行距離や時速などの話題があがることも珍しくなくなった。これはとてもすばらしい試みであると思う。

だからこそ、そこに私は一抹の不安を抱えている。まだ、データというものが新鮮で、取り扱いになれていないからだ。特に注意していかないといけない理由を挙げていきたいと思う。


1.このデータは個人的資質よりもチームとしての方向性を表したものである。

2.チャレンジする人間ほどデータが低くなる。

3.ポジションごとの背景を考えないといけない。


端的にいえばその数字にある裏を読まないといけないということである。

例えば話題の走行距離だが、これはただ距離が伸びたから良かったというわけではない。スプリント数、歩いたのか走ったか、無駄走りはなかったのか?というところを合計してようやく答えが出せる。

同じ様に時速もオフザボールが多いDFやスペースがある状態で走ったMFが高く、それ以外が低くなる傾向がある。長友選手は確かにすばらしい記録をだしているが、だからといって世界No.1の脚力というわけではない。

一番、顕著なのはパス成功率だ。これは安全なパスを出すDFが高くなり、スルーパスやクロスで試合のキーとなるパスを出す選手は低くなる。例えば、先に終えた韓国のゲームではダントツでパク・チソンが低い。しかし彼がダントツに下手糞だとは誰も思わないだろう。

では、どの様に見るのが正しいかというと、それをどや顔で「こうだ!」と言えるほどの大層な実績もないので、サイト内で採点を進化?させてスタッツという項目を用意していきたいと思う。それを書きながら、執筆陣、読者と共に分析力をあげていきたいところだ。

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