今回はアーセナルの若手選手たちを紹介しよう。

外国から若い才能を買いあさっているかのような印象をもたれがちなアーセナルだが、2009年にはイングランド人主体のユースチームがFAユースカップを制覇(決勝のスタメン11人のうち、8人がイングランド人)。今回紹介する4人も全員イングランド人である。


アーセナル・アカデミー最強の“怪物"

ジェイ・エマヌエル=トーマス Jay EMMANUEL-THOMAS

カーディフ・シティ所属(アーセナルからのレンタル)

背番号 25

CH / OH / SH / CF / SB / CB

1990年12月27日生まれ

元イングランド U-19代表

188cm / 85kg

タイプはまったく違えど、たとえセスクがバルセロナに去ってもその代役を務めうる器。それがこのエマヌエル=トーマスだ。ドミニカ人の父とセントルシア人の母の間に生まれ、7歳でアーセナルに入団。2009年のFAユースカップでは主将を務め、全試合で得点を挙げてチームを優勝に導いた。

左利きのMFで、最大の武器は身長と長いリーチを活かしたキープ力。相手のプレスを無効化し、守備組織を崩してしまえる力を持っている。一人で持ち込んでのシュートや味方へのスペースメイキング、後方からの飛び出しもレパートリーにあり、抜群のボディバランスと技術は十分プレミアでも通用するだろう。

一方、まだ安定感に欠け、簡単なプレーをミスする場面もある。現在アーセナルが採用する4-2-3-1の中盤としてプレーするためには、守備の向上も必要だろう。今シーズンのリザーブ戦では9試合10得点と大爆発。FWとしてトップに定着することも考えられる。