2012年10月16日(火) - スタディオン・ミエイスキ(ヴロツワフ)
Japan
0
0-2
0-2
4
Brazil
得点者
12'
26'
48'
76'
パウリーニョ
ネイマール(PK)
ネイマール
カカ

気温9度。朝から雨が降り続くなかで行われた、2006年のドイツW杯以来となる日本とブラジルの対戦。

日本は前のフランス戦、前線にハーフナーを据えて臨んだが、この試合はザッケローニ監督が就任してから初めて、本田を1トップで起用。トップ下にはフランス戦と同じく中村憲剛が入った。一方のブラジルは、14日の練習でレアル・マドリーのマルセロが右足第5中足骨を骨折。代役としてセンターバックが本職のレアンドロ・カスタンが左に入った以外、11日のイラク戦と同じ10人がスタメンに名を連ねた。

まず動きが目立ったのは日本。フランス戦では序盤相手に圧倒されたが、この日は王国ブラジルとの対戦ということもあってか、積極的に前から仕かける。ブラジルはブラジルで守備に回った際、プレッシングの意識こそ高いものの最終ラインの位置が低く全体のバランスが悪いため、中盤で日本が前を向いてボールを持つ機会が多かった。

そうしたなか、必然的に9分、最初の決定機が日本に訪れ、ゴール正面から本田がシュート。これは惜しくもジエゴ・アウヴェスにセーブされるも、「行ける」という感触を持つには十分の場面だった。ところがその直後の12分、ロングパスを内田がクリアしそこねると、ボールを拾ったオスカルの横パスからパウリーニョがダイレクトでミドルシュート。これが左隅へと突き刺さり、ブラジルが先制点を奪う。トゥーキック気味で蹴られたボールが落ちながらGKの手前で弾むという、川島にとっては非常に厳しいシュートであった。

「日本が先制し、ブラジルがギアを上げる」という展開が見えていたなかでの失点。このパウリーニョのスーパーゴールにより、試合のペースは俄然ブラジルへ傾く。そして26分、右サイドを抜け出したアドリアーノのクロスをカカがシュート。今野がブロックしたもののハンドを取られてしまい、PKをネイマールがきっちりと決めて追加点。ブラジルは34分にもカカが決定機を迎えるがこれはポストに当たり、なんとか0-2で折り返す。

後半、日本は中村に代えて乾、内田に代えて酒井宏樹を投入。中盤は左に乾が入り、中央は本田と香川が縦の関係を作る形となった。この新システムで反撃を狙いたいところだったが、開始早々の48分、オスカルのCKから再びネイマールに決められ、逆にリードを広げられてしまう。

フランス戦の後半に続き、中盤に元セレッソトリオの香川、清武、乾が入った日本。狙い通りのギャップを作った綺麗な崩しもたしかにあったが、意識が中央に寄りすぎてしまう傾向も見られ、ブラジル守備陣を混乱させるようなプレーはなかなか出てこない。とはいえ、サイドからクロスを入れても前半同様相手の脅威にはならず、疲れもあり時間とともに手詰まり感を露呈していった。

審判の判定などにも救われカウンターのピンチをしのいでいたものの、ついに76分、カカに決められ4点目。後半アディショナルタイムに投入された宮市が何かできるはずもなく、結局6年ぶりのブラジル戦は前回に続き4失点で完敗という結果に終わった。


(筆:Qoly編集部 O)

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