日本 2-0 中国
36' 安藤梢
56' 中島依美
男子に先立って開幕した女子東アジア選手権。開幕戦を迎えた日本女子代表は中国と対戦し、勝利でスタートを切ることに成功した。
中国は日本の得意な攻めを寸断するため、ラインを高くした上で中央のパスコースを断ち、外にボールを追い出していく形を構築。高い位置でボールを奪えればリー・インのキープや2列目のドリブル、またワン・リンリンのオーバーラップからゴールに迫り、波状攻撃につなげる流れを作っていた。
日本は序盤それに苦しめられ、1度完全に崩される場面にも遭遇した。しかし、15分あたりからは外に入れて相手最終ラインの視線を引きつけると同時に裏にミドルパスを入れ、大野が飛び出すという形でチャンスメイクの成功率を向上させた。
さらに前半30分あたりからは中国の運動量が落ちてラインが下がり、それによって中央に生まれるスペースを利用し、よりゴールに近い位置に運べる場面が増加した。
そして36分に先制点。大儀見が下がってボールを収めてスルーパス、右からワン・リンリンの裏に飛び出した安藤がシュートを放ち、ゴール左隅に流し込んだ。
後半になると熊谷と岩清水が徹底してリー・インにハードマークを行い、中国の攻撃力をかなり削いだことから、ゴール前でのピンチが減少。チャンスこそそれほど増加してはいない状況ながら戦いはかなり安定した。
そして56分には、安藤との交代で入ってきた中島が代表初ゴールで追加点。宮間からのロングパスを納めた大儀見が中方向にパスを送り、カットインした中島が左足で豪快にネットを揺らした。
逆に中国は、後半早い時間で両サイドを入れ替えるなど何とか運動量を回復しようとしていたものの、攻撃への切り替えのスピードも時間とともに落ちていった。88分に途中出場のワン・リーシーに中央をドリブルで抜かれた場面以外は、ほとんど失点の可能性はない状態だった。
コンセプトは良かったが試合全体を通してのマネージメントに失敗した中国に対して、日本がピンチに慌てることなく勝ち点3を奪ったという内容だったと言えるだろう。