アドフォカート→カペッロという変化を分かりやすく例えるなら、Jリーグのサンフレッチェ広島におけるペトロヴィッチ→森保のようなもので、「得点するためのスタイル」を持つチームに「勝利するためのスタイル」を持つ指揮官が就任。結果、同じ4-1-4-1のフォーメーションながら以前よりもリスクを負わない戦いぶりが目立つようになったが、勝負強さという面では監督の経験値を含め大幅に向上しており、慢心が大得意のチームにとってはうってつけの監督人事であった。

戦力的にはEUROで諸刃の剣ぶりを露呈したアルシャヴィンをバッサリと切った一方、同じくEUROで絶不調に陥り“戦犯”の一人となったケルジャコフを予選全試合に先発起用。ゼニトのベテランストライカーもその信頼に応え、チームトップの5ゴールを記録した。

スタメンはテクシャン系バランサーのファイズリンが入った程度で、アドフォカート監督時代のチームを基本的にそのまま継続。ただ、そうなると気になるのはやはり守備陣。特にCSKAモスクワ組の3人(GKと両CB)はいずれも悪い意味での“一発”を秘めており、GKはゼニトのロディギンが出てきたがCBは他にディナモ・モスクワのグラナトがいる程度とかなり心もとない。この点を改善できなければ本大会での上位進出もなかなか難しいだろう。

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