ハイドといってもラルクアンシエルのボーカルではない。イングランドの5部リーグにあたるカンファレンス・ナショナルに在籍するサッカーチームだ。1919年に設立され「タイガース」の愛称で知られる同クラブ、QPR等に在籍経験のあるFWロブ・ハルスらも所属していたことがある。本拠地のイーウィン・フィールズは観客4100人収容、100年近くの歴史を紐解いても9500人が最多と典型的な田舎チームである。
そんな田舎のチームが、2013/14シーズンに英国を揺るがすこととなった。残念ながら、悪い意味で・・・。
リーグ戦46試合であげた勝ち点は僅かに10、失点は119にまでのぼりリーグのワースト記録を更新した。
46試合であげた勝利は僅か1勝、唯一の勝利は1月にアウェーのウェリング・ユナイテッド戦にてあげている。この時すでに29試合目、2013年4月以来の勝利と『Daily Mail』や『Mirror』といった大衆紙にも大きく取り上げられた。1勝というのももちろん、ワースト記録である。
We've done it, the lads have finally done it! And a clean sheet! Brilliant!
— Hyde FC Official (@hydefclive) 2014, 1月 14
Twitterのクラブ公式アカウントがウェリング・ユナイテッド戦での勝利(しかも2-0と無失点に抑えた)を伝えると600以上のお気に入り登録をされるなど大きな反響を得た。
スコット・マクニヴン監督はオールダム、フリートウッド・タウンなどに在籍経験のあるストライカーで2012年より指揮、双子の兄弟のデイヴィッドは未だ現役でスポーツサイエンチストも兼任している。マクニヴン兄弟の奮闘あってか2012/13シーズンにはチームを残留(18位)に導いたのだが、今シーズンは悪い流れを止めることができなかった。
スコット・マクニヴン監督、初勝利の際には「(試合前日に)普段、ソファの下にいる飼い犬が半年ぶりに私に寄り添ってきた」と、”天啓”を示唆したのだが...。2ヶ月後には降格が決まってしまった。
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