日本時間6日に発表された、セレッソ大阪FW南野拓実の移籍のニュース。昨年末から注目されていた若き侍の挑戦の舞台は、オーストリアの名門FCレッドブル・ザルツブルクに決定した。

個人にとってもクラブにとっても順風満帆だった2013年シーズンから1年、南野にとっての2014年は苦しいものとなった。

シーズン開幕時から「結果」へのこだわりを高らかに宣言していたが、終わってみればリーグ戦でのゴール数は前年の5得点より少ない2。柿谷曜一朗という絶対的なエースが移籍したことでその思いはより強まったに違いないが、柿谷のラストゲームでは相手選手を蹴ってしまい一発退場に。

相次ぐ監督交代の中、南野のポジションも頻繁に変わり、本来のポテンシャルを発揮せぬままチームはJ2へと降格したのであった。

しかし、それでも南野の評価が落ちたわけではない。

ブラジルW杯では弱冠19歳にして本大会に向けた予備登録メンバー選出され、フル代表とかけがえのない時間をともにする。また、10月に行われたAFC U-19選手権ではエースとして出場し、チーム最多となる4得点をゲット。

年齢を感じさせない落ち着きやボールの受け方、トラップの技術といった攻撃的センスに関しては同年代の日本人選手としては突出していると言って間違いない。

では、そんな南野の新天地となるザルツブルクとは一体どんなチームなのだろうか?

「オーストリアのチームなんて大したことないだろ?」と思っているそこのあなた。ザルツブルク、結構やるんです。

【次ページ】「オーストリア史上最強」と呼ばれたその名声