3. “革命児"ロジャー・シュミット
そうした革新的なチームを作り上げた男こそ、“革命児"と評されるドイツ人監督ロジャー・シュミットであった。
Schmidt sprach voller Vorfreude über
#TSGB04 und sorgt sich um @hakanc10's Gesundheitszustand: http://t.co/Sx6VbDzPDs pic.twitter.com/oHdcsDrJ9W
— Bayer 04 Leverkusen (@bayer04fussball)
2014, 12月 15
2012年にザルツブルクの指揮官に就任したシュミット。
シニアディレクターを務めるラルフ・ラングニックが定めたと言われる、いわゆる「8秒ルール(ボールを持ったら8秒以内にシュートを打たねばならない)」を継承し、ザルツブルクを「ヨーロッパでも勝てるチーム」に成長させた。
シュミットは今シーズンから、レヴァークーゼンの監督に着任。新天地でもアグレッシブなサッカーを目指しドイツでも稀代の戦術家として注目を集めている。
開幕戦となったドルトムント戦でレヴァークーゼンはブンデスリーガ史上最速9秒でゴールをたたき出した(わずか7タッチ)が、シュミット監督の掲げる積極的な姿勢が生んだゴールに他ならない。
4. ペップ・バイエルンを3-0で撃破
さて、そんなザルツブルクの名声が一気に世界へ広がった一戦があった。昨年1月に行われた練習試合、バイエルン・ミュンヘン戦である。
当時のバイエルンはペップ・グアルディオラが指揮する最強チーム。前年にはUEFAチャンピオンズリーグを制しており、1ヵ月前にはクラブワールドカップも制覇。欧州王者、いや世界王者と呼ぶに相応しい結果を残していたのだが、そんなチームをザルツブルクが粉砕したのである。
あのバイエルンが、ただひたすら圧倒されていた。
もちろんこれはウインターブレイク中の強化試合である。両者の間にはモチベーションに差があっただろうし、会場はザルツブルクのホームであった。ウランクリベリやフィリップ・ラームといったバイエルンの主力選手は欠場しており、両者の環境を並列に語ることはできない。
しかし、そういったことを全て払拭するほどの洗練された組織がザルツブルクにはあった。低い位置からの組み立てを得意とするバイエルンがザルツブルクのプレッシングに苦しみ、ボールを動かすことすら許されない。
主導権をかっさらったザルツブルクはで3-0の完勝を収めた。試合後、グアルディオラ監督は以下のように話している。
ペップ・グアルディオラ(バイエルン監督)
「今日はザルツブルクの方が良かったため、敗戦を喫した。
ザルツブルクに完全にやられてしまった。だが、われわれにとってためになる試合だった」
From バイエルン・ミュンヘン公式HP
この試合、ザルツブルクはPKのチャンスも獲得しているが、このPKはマヌエル・ノイアーがなんとか防ぎ4失点目を阻止している。ロジャー・シュミット政権下の栄華を象徴する1日だった。
ちなみに、ザルツブルクといえばかつて日本代表FW武藤嘉紀の獲得も噂されていた。
「なぜオーストリアのクラブが武藤に?」と感じた方もいるかもしれないが、武藤の特性とチームの方針を考えれば、実現はしなかったもののある種理にかなった補強策であったと言える。