3月9日、『BBC』など各メディアは「アルゼンチンでリアリティTVの撮影に向かっていたヘリコプター2機が墜落し、フランスの五輪メダリストら10名が死亡した」と報じた。

死亡したのはフランス人の乗客8名、そしてアルゼンチン人のパイロット2名。その中には出演者であるカミーユ・ミュファ、アレクシス・ヴァスティーヌ、フローレンス・アルトーの3名が含まれていた。

カミーユ・ミュファは1989年生まれの25歳で、2012年のロンドン五輪では400メートル自由形で金メダル、200メートルで銀メダル、4×200メートルメドレーで銅メダルを獲得したことで知られる水泳選手で、昨年現役を引退している。

アレクシス・ヴァスティーヌは1986年生まれの28歳。北京五輪のボクシング競技64キロ以下級で銅メダルを獲得した経験を持つ選手で、ロンドン五輪にも出場。今年1月に妹のセリアを事故で失ったばかりであった。

フローレンス・アルトーは1957年生まれの57歳。1990年のルート・デュ・ラム(大西洋横断ヨットレース)で優勝を果たした経験を持つ一流ヨットレーサーであった。

この番組には元フランス代表MFシルヴァン・ヴィルトールも出演しており、彼はヘリコプターで移動しないグループに入っていたために難を逃れている。共演者を失ったヴィルトール氏は以下のようにツイートし、事故へのコメントを避けた。

シルヴァン・ヴィルトール

「友人を失い本当に悲しい。震えている。怖い。何も言えない。何も言いたくない」

UEFAの会長を務めているミシェル・プラティニ氏はこの事件を受けてコメントを発表。フランススポーツ界にとっての凶日であると話した。

ミシェル・プラティニ UEFA会長

「フランススポーツ界の偉人3名、カミーユ・ミュファ、アレクシス・ヴァスティーヌ、フローレンス・アルトーの家族や友人に心からの哀悼を届けたい。幾多のフランス人と同じように、私も彼らを称えた。

フランスのスポーツ界にとっての凶日である。私は彼らと他の7名の犠牲者の家族、友人と共にありたいと思っている」

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