元日本代表FW宮市亮が加入することになったドイツ2部ザンクト・パウリ、世界一「カルト」なサッカーチームの魅力を紹介しよう。
典型的エレベーターチーム?
1910年に創設。ハンブルクにあるザンクト・パウリ地区をホームとしている。
ここ15シーズンでブンデスリーガを2シーズン、2部リーグを9シーズン、3部リーグを4シーズンを経験。言うなれば、ドイツ1部~3部を行き来する典型的なエレベーターチームである。
今季の成績は2部で15位、10勝7分17敗の勝ち点37と最終節の結果次第では3部降格もありえただけにすれすれの2部残留だったと言える。
近年では2001-02シーズンと2010-11シーズンにブンデスリーガでプレーしたものの、いずれも最下位と華々しい散りっぷりを見せている。
2001-02シーズン第21節:堂々とした戦いぶりにカーンも吠えるしかなかった。
それでも、2002年2月にはバイエルン・ミュンヘンを下している。当時、ドイツの新聞は驚きをもってこれを伝え、記念のTシャツが作られたほど。ラーン、バイラモヴィッチ、メッグレといたメンバーを中心とした組織的なサッカーは最下位という順位に比べて非常に出来が良いものだった。
残念ながら、当時の中心選手はその後移籍したクラブでは活躍しきれなかったが、ハンブルガーSVで高原直泰と同僚だったラーンは覚えている日本人も多いだろうか。ちなみにそのラーン、36歳の今季はザンクト・パウリII(2軍チーム)でプレーしていた。
日本人では1988-89年に尾崎加寿夫氏が在籍していた。それが縁というわけではないが、かつて日本の民放が特集したことがあり知名度は意外に高い。その理由は、意外なものなのだ。