日々ロック
ザンクト・パウリのスタジアムはドイツ一の歓楽街にあり、異様な雰囲気を醸し出している。日本で言えば、渋谷のセンター街や新宿の歌舞伎町にスタジアムがあるようなものである。
元々のファン層はいわゆる下層階級であり、同じ町のライバルであるハンブルガーSVが上流階級中心なのとは対照的である。
ザンクト・パウリのサポーターは左寄りで知られている。人種差別やファシズム、性差別を嫌い同性愛を許容する。抗議のために座り込みのデモ活動を行ったこともある。
チームはロック音楽の精神を常に受け継いでいる。パンクを基調にハードロック的な要素もあるし、革新的なチームスタイルはプログレッシブとも言える。クラブハウスやスタジアムは落書きだらけ、骸骨(スカル)をモチーフにしたフラッグがスタジアムに掲げられる姿は他に類を見ない。
Lovely corner flag at FC St. Pauli in Germany! - http://t.co/HiI6fklHj8 pic.twitter.com/MDN0C5AmPn
— Masita Teamwear (@MasitaTeamwear) 2013, 10月 30
コーナーフラッグもスカルだ。
入場曲は「AC/DC」、ゴール後にかかる音楽は「ブラー」であり、ザンクト・パウリをフューチャーした楽曲を作成するロックミュージシャンは少なくない。
ゴール後に合唱するサポーター。熱いパッションを感じる。
サッカーと言うよりはサブカルチャー的な何か…その精神は今やドイツ中で受けサポーターの数は1000万人を超えると言われている。ドイツ一の女性サポーター数を誇り、2部クラブでありながらブンデスリーガの多くのチームよりも人気を集めているのだ。