そんなジレだが、この日最大の見せ場は試合終了間際にやってきた。
1-0のビハインドで迎えた89分、再びアンデルレヒトがPKを獲得したのだ。
さすがに2人連続しているということもあり、アンデルレヒトはまたもやキッカーをチェンジ。現時点でのチームの最多得点者であり、18歳の“神童”MFユーリ・ティーレマンスがペナルティスポットへと向かったのだが…
ジレはこれも止める!!!
アウェイ、ビハインド、試合終了間際…この極限の緊張状態で見せたのは、この日最も完璧だったPKストップであったのだ。1試合に3本のPkストップなんてそう簡単にお目にかかれるものではない。
そうした守護神の奮起に、さらに劇的なクライマックスが待っていた。
後半アディショナルタイム、メヘレン選手のロングスローがアンデルレヒトDFカラ・エンボジに当たり、そのままゴール!
なんと土壇場の状況でメヘレンが追いつき、試合は1-1で終了したのだ!
試合終了のホイッスルに、ジレもこのガッツポーズ!
試合が終わるや否や、チームスタッフが一斉にジレのもとへと駆け寄る姿が印象的であった。
試合後、メヘレンのInstagramアカウントはこんな写真を掲載。
なお余談だが、ベルギーにはA代表クラスに2人の「ジレ」がおり、1人は今回大車輪の活躍を見せたGKジャン=フランソワ・ジレ(Jean-François Gillet)。もう1人はアンデルレヒトのユーティリティ選手、ギヨーム・ジレ(Guillaume Gillet)であり、この試合には2人の「ジレ」が出場していたことになる。