このところのイランの解説と注目点

アジアカップを終えてからのイランは、カルロス・ケイロス監督の辞任騒ぎが大きなニュースになったものの、それは結局元サヤに収まっている。

3月末にはチリを相手に2-0で勝利(中立地開催)し、スウェーデンには健闘したものの3-1と敗北。

ワールドカップ予選ではこれまで2勝2分けと結果は出ているが、アウェーのトルクメニスタン、オマーン戦で引き分けており、その内容は比較的低調で、プレーにスピード感がない時間が目立つ。

特に苦しんでいるのはセンターハーフだろう。アンドラニク・テイムリアンはもちろん重鎮であり信頼できる選手であるが、そのパートナーが固まっていない。

このところは9番を好むウミド・イブラヒミをよく使ってきているが、彼もどちらかと言えば「パサーではあるがコントロールタワーではない」タイプで、リーダーにはなれていない。

3センターを使用していたカルロス・ケイロスが4-4-2、4-2-3-1に切り替えているのも、おそらく中央の人材不足がかなり影響していると思われる。そのためか、メディアでは「カルロス・ケイロス監督がネクーナムを呼び戻そうとしている」という話もある。

イラン代表に興味がある人は、カルロス・ケイロスがここにどういう手を打ってくるのかを注目してみると面白いかもしれない。もちろんホームなので、アウェーゲームとは違う力も見せてくるはずだが。

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