―われわれは、われわれの歴史のなかにわれわれの未来の秘密が横たはつてゐるといふことを本能的に知る。

思想家、岡倉天心は歴史について上記のように述べた。人間は、過去の知を集積し、それを進歩させることによって発展してきた生き物だ。

だからこそ、スポーツの世界においても歴史を学ぶことは重要だ。過去の監督が使ってきた戦術を学び、それを発展させる。過去の偉人が血と涙を流しながら作り上げた方法論こそ、後の指導者にとって重要な基礎となるのだ。

体系図というのは、指揮官を知るために大きなヒントとなる。いつものように雑然とTwitterで呟いていると、ある方が面白いアイディアを投げかけてくれた。

このようにアメリカンフットボールの世界でも、指導者は系統で分けることが出来る。

そして、こういった図によって指揮官の略歴を知ることは、「指揮官としての傾向、特性」を知る助けになる。戦術の歴史を紐解いていく上でも、こういった図は役立つことだろう。本コラムでは、フットボールの世界における指導者の相関図を作ることで、彼らの特性を紐解いていこうと思う。

今回は実験的に、オランダ、スペインに絞って図を作成してみた。今後要望があれば、他国の図も作っていくことを考えている。

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