違反と罰則
本条に関する違反があった場合、
(承前)
・用具を正すためにフィールドを離れるように求められた競技者は、主審の承認なくフィールドに復帰してはならない。
・主審は、競技者のフィールドへの復帰を認める前に用具が正されたことを点検する。
・競技者は、ボールがアウトオブプレーになったときにのみフィールドへの復帰が認められる。
―「サッカー競技規則」
こちらはフィールドの復帰する際の規則である。
「主審の許可が必要」や「用具が正されているかを点検」は当然として、最後の記述にご注目。
そう、「用具の違反」で一度ピッチを離れた選手がフィールドへの復帰が認められるのは、「アウトオブプレー時のみ」であるのだ。
これとよく間違えられるのが、選手が負傷し止血した際の復帰である。「サッカー競技規則」の第5条「主審」の「職権と任務」という項にはこのような記載がある。
主権と任務
・負傷によって出血した競技者を確実にフィールドから離れさせる。その競技者は、止血を確認した主審の合図を受けてからのみ復帰できる。
―「サッカー競技規則」
つまり、ユニフォームが破れた清武がフィールドに復帰するにはアウトオブプレーになるのを待つしかなかったのだ。清武としてはすぐにピッチに戻りたかったはずだが、これは規則である。よって、「主審が清武に気付かなかった」といった批判は見当違いであったことが分かる。
かつて、桜井和寿とGAKU-MCは「手を出すなそれだけがルール」と歌ったが、やはりサッカーのルールは細かく見ていくと複雑である…。
【外部リンク】日本サッカー協会 - サッカー競技規則(PDF)