1970、1982年と2度のW杯出場経験を持つ中米・エルサルバドル代表の最多出場記録を持つアルフレド・パチェコが殺害された。

同国の報道によれば、パチェコは27日(日曜日)の深夜3時30分頃、故郷サンタアナのガソリンスタンドで友人と談笑していたところを何者かに襲撃され、腹部や腕に3発の銃弾を受け、10分後に死亡したのだという。友人2人も負傷し、翌日、バスケットボール選手ルイス・トバルさんの死亡も確認された。

33歳のパチェコは強烈な左足とハードなタックルを武器としたサイドバックで、エルサルバドル代表で歴代最多となる86試合(7得点)に出場。2009年にはMLSのニューヨーク・レッドブルズでプレーしている。

しかしバリバリの代表選手だった2013年、八百長に関与したことが発覚し、FESFUT(エルサルバドルサッカー連盟)から永久追放処分を受けた。処分はプロチームが対象だったため、今年10月からはアメリカ・ロサンゼルスのアマチュアチームでプレーしていたが、家族によればクリスマス休暇で帰国中だったようだ。

一部の話ではパチェコは最近、八百長問題の詳細を語り始めていたとのことで、今回の事件との関係も疑われている。犯人は若い男で、パチェコにまっすぐ向かっていったことが検察の発表で明らかとなっている。

エルサルバドルは国連の統計によれば1日約20件の殺人事件が発生しており、世界で最も危険な国の1つと考えられいる。また、隣国ホンジュラスでは2週間前に同代表MFアルノルド・ペラルタが殺害されたばかりで、改めて中米における治安の悪さが浮き彫りとなった。

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