岡崎のインタビューを聞いていてもう一つ重要だと感じるのは、「まず言葉にしてみる」という姿勢である。
英語が苦手な日本人は、全ての文章を頭の中で組み立ててから英語を話そうとする。そのため、街中で突然外国人から道を尋ねられると、どうしてもどもりがちなのだ(偉そうに言ってますが、編集部Sもそうなります…)。
しかし岡崎はと言うと、思ったことをまず言葉にしている。
例えば今回のインタビューで、岡崎はこのように話している。
I hope every home-game, so I hope goal, score, then maybe....
hopeという動詞は「~と思う」や「~を望む」という意味であるが、一般的にはthat節や主語+動詞を続けて用いる。文法的に見るのであれば、hopeの後にgoalという名詞が来ることはありえないし、このgoalを原型の動詞で使用する際には、直前にIを用いないとおかしいことになる。
しかし、岡崎はとにかく自分が表現したい言葉をまず口で発している。
日本人であれば、hopeを使った瞬間に「hopeの後には主語と動詞を使わないといけないから…」と考えこんでしまい会話が途切れがちになるのだが、岡崎は文法などは一旦無視してまず伝えたい言葉を表現しているのだ。
もちろん、正しい英語を使えることが最も望ましいだろう。岡崎もそうした状態を目指し、日々英語を勉強しているはずだ。しかし、岡崎が話した英語を見ると言いたいことは伝わってくる。英語に疎い我々でも分かるのだから、英語圏で生活している人たちにも理解はしているだろう。
大事なのは、この「伝わる」ということである。
控えめな国民性である日本人は、英会話に置いて失敗することを恐れがちだ。だからこそ、自分の意思が相手に伝わらないのである。
しかし、岡崎は決して得意とは言えない英語をどんどん口にしている。そして、ネイティブのインタビュアーとも臆することなく向き合っており、コミュニケーションにおいて非常に積極的な姿勢を見せている。
英語でのコミュニケーションにおいて何が一番大切なのか―。岡崎のインタビュー映像から学ぶことも決して小さくはないはずだ。
最後に、このインタビューでのインタビュー内容をまとめてみる。