そもそも電通って何?
電通とは、日本最大の広告代理店である。
広告代理店といえば、ざっくり言うと企業の広告コミュニケーションを創造する会社である。メディアからは媒体を「買い」、企業に対してはその媒体を利用した広告ソリューションを「売る」のが基本的なビジネス構造だが、近年では商品開発やコンテンツビジネスなど、その領域は多岐にわたる。
そうした中で、電通は日本のサッカーの発展にも貢献してきた。詳細は省くが、あのFIFAがマーケティングパートナーに指名しており、2007年から2014年にかけてのFIFA主催大会におけるアジアでのマーケティング権は電通が所有していた。
つまり、2010年や2014年ワールドカップにおけるアジア地域の放映権等の販売は、全て電通を通じて行われていたことになる。2014年大会では『スカパー!』がワールドカップの放映権を獲得できず少し話題になったが、要は電通との契約がまとまらなかったということだ。
サッカーコンテンツを用いたマーケティングに関して、電通はあのFIFAからも一目置かれているのだ。電通がいなければ、日本でワールドカップが行われることもなかっただろう。
電通はもちろん五輪でもマーケティング権を握っている。リオ五輪に関しては日本を含むアジア17地域における放映権をすでに獲得。電通という企業は、広告代理店を超えた超巨大組織なのだ。
【News】電通、アジア22カ国・地域における、2018年・2020年・2022年・2024年の
オリンピック競技大会の放送権を取得|電通報http://t.co/Xm5kBlF2sD
— 電通報 (@dentsuho) 2015年7月29日
ちなみに、高校サッカーの運営にも長く関与しており、クラブワールドカップの「7色マフラー」を開発し流行らせたのも電通である。2014年からはJリーグともマーケティングパートナー契約を結ぶことに成功している。
そんな電通が絡むワールドカップやオリンピックでは、これまでなぜか突如キックオフ時間が変更になるといった事態が起きていた。
たとえば2012年のロンドン五輪のことである。日本はグループステージでスペイン、モロッコ、ホンジュラスと対戦したのだが、このうち初めの2試合でキックオフ時間が変更になっている。
その時のリリースが日本サッカー協会の公式サイトに今も残っている。