キックオフ時間の変更がもたらした弊害
2006年のワールドカップでもグループステージ2試合の日程が変更になったのだが、第2節のクロアチア戦ではキックオフ時間が現地時間18時(日本時間翌1時)から14時(日本時間22時)に移されたのだ。
キックオフ時間が夕方から真昼に変更になることで懸念されるのは、選手のコンディションである。当時のドイツは夏にあたり、日中のプレーはできれば避けたいもの。しかし、マーケティング的な観点からキックオフ時間が昼に変わってしまい、日本はこの試合を0-0で終えたのだ。
私たちとしては、夜中の1時より当然22時キックオフの方がありがたかったりする。日本代表戦ほどのキラーコンテンツであれば、それは放送局も然りだ。しかし、そのシナジーを生むために選手のパフォーマンス面が蔑ろにされてしまったわけだ。
試合後、ジーコ監督は記者会見でこのキックオフ時間の変更について苦言を呈したと言われている。もちろん日本がクロアチアに競り勝てなかった理由はそれだけではないが、天候面が影響した部分もあるのだろう。
さて今回のリオ五輪では、今のところ日本戦のキックオフ時間は以下のようになっている。
8月5日(金)10:00-
ナイジェリア - 日本(マナウス)
8月8日(月)10:00-
日本 - コロンビア(マナウス)
8月11日(木)07:00-
日本 - スウェーデン(サルバドール)
スウェーデン戦が行われる8月11日は祝日である(山の日)。
いずれも一般人にとっては見づらい時間であり、日本代表戦を「コンテンツ」として見た時にその価値はやや低いともいえる。そのため、電通の働きかけによってキックオフ時間が変更になることも十分ありうる話なのだ。
しかし、今大会は日本と12-13時間の時差があるブラジルで行われることから、日本の人たちが見やすいゴールデンタイムへの変更は現実的ではなさそうだ。
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