25日のヴェローナ戦でトップ下の役割を与えられた本田圭佑。新監督クリスティアン・ブロッキの元で初先発となった。

これまで、ミランのプリマヴェーラで監督を務めていたブロッキ。トップチームの指揮は初めてとなる40歳は、シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長にして「未来のための選択」だという。

ブロッキ監督になってから採用されるフォーメーション、そしてそこに本田圭佑が起用されるか否かに焦点は集まっている。そこには、ブロッキが師とする「チェーザレ・プランデッリとカルロ・アンチェロッティ」の影響があった。詳しく見て行こう。

師匠1 チェーザレ・プランデッリ

プランデッリと言えば、中田英寿がパルマ時代に指導を仰いだこともあり、日本では有名な監督の1人だ。4-2-3-1のイメージが強い読者も多いだろうが、若い時は4-4-2が好きと語っていたほどだった。

勿論、パルマで見せた中田を右サイドに入れる変則的な4-3-3、イタリア代表でバロテッリらを活用した3-5-2など、今いる選手を最大限に生かす柔軟なアプローチができる監督である。

1999-00シーズン エラス・ヴェローナ

ブロッキが初めて注目を浴びたのはエラス・ヴェローナ時代まで遡る。この時の監督は若き日のプランデッリだった。

前半戦で降格ゾーンに沈んだものの、後半戦15試合無敗と息を吹き返し奇跡の一桁順位(9位)でのフィニッシュを決めた。当時の彼らの試合は、ゴールを決めるたびにベンチを含めた全員で喜ぶ姿が印象的だった。

この時採用されていたのは4-4-2。ゲームメイクはドメニコ・モルフェオ、ないしは左サイドのマルティノ・メリスが行った。

モルフェオ不在時はアダイウトンかミケーレ・コッサートが入って純粋な4-4-2、もしくは中盤にエミリアーノ・サルヴェッティらを1枚補充した4-2-3-1となった。

ブロッキ監督は右サイドでダイナモ的な働きを見せた。

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